トニー滝谷 プレミアム・エディション |村上春樹

トニー滝谷 プレミアム・エディショントニー滝谷 プレミアム・エディション
出演:
ジェネオン エンタテインメント
発売日 2005-09-22


村上春樹原作の同名短編を、市川準監督が映画化。ジャズ・ミュージシャンの息子として生まれ、「トニー」という名を付けられた主人公がイラストレーターとなり、仕事先の編集部員、英子と結ばれる。幸せな結婚生活で唯一の問題は、英子が次々と新しい洋服を買うという依存症だった…。イッセー尾形がトニーを淡々と演じ、英子役の宮沢りえも、言いようのない焦燥感を絶妙に表現する(彼女は妻の“身代わり”となる女性と2役を好演)。
ゆっくりと左方向へ動いていくパン(水平移動のカメラワーク)が心地よい。トニーの幼い頃の生活から、仕事、結婚生活と移りゆく日々が、走馬燈のように画面を流れていく。カメラと被写体の距離感は、市川監督の『病院で死ぬということ』を思い出させる。西島秀俊のナレーション、坂本龍一作曲のピアノ曲など、多くの要素がマッチした映像世界が伝えるのは、孤独であることの哀しさと心地よさの二面性。結局、人間は死ぬまで独りであると納得させられながらも、それはそれで辛いのだという思いが、ふつふつと湧き上がってくる。(斉藤博昭)

そこにある日常 2006-04-20
物心付いたときから、ずっと一人だったトニー。

一人の女性に出会い、初めて今までの自分は「孤独」だったのだと気付く。



全編が「語り」によって進行し、合間に登場人物達の「言葉」がカチッとはまり、何とも言えない独特の空間を創り出している。

時間の経過も、右からコマ送りに緩やかに進んでいき心地よい流れになっている。

淡々と、静かにトニーの日常が描かれている。



ナレーションの西島秀俊が体温を押さえた語りで、ストーリーを紡ぎ

宮沢りえの儚い美しさで、説得力を与える。



原作は知らずとも、作品として十分に楽しめます。

何より、自分の心に戸惑い、悩むトニーを演ずるイッセー尾形がとても魅力的です。


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